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どんな人がUZUZグループの役員になれるのか【後編】

考え方

2025.6.15

週刊ひろき

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前回に引き続き、今回の週刊ひろきでも「どんな人がUZUZグループの役員になれるのか」についてお伝えしていきます。(※前回の投稿はこちらから)

経営者として大事にしていること【6】お金に関する価値観

こちらは以前に投稿した週刊ひろき「UZUZのグループ会社をやるメリット・デメリットとは」でもお伝えした内容ですが、役員になったからといって自由にお金を使えるわけではありません。オーナー社長として会社を作れば自由にできる部分も増えますが、UZUZという組織はそういった体制ではありません。

 

まず経費についてですが、私も含めた役員全員が各自の“毎月の経費明細”を見られるようにしています。そして、その項目について「このお金の使い方ってどうなの?」というツッコミが入る状態で運営しています。また、経費以外のお金の使い道に関しても、10万円以上は役員全員に決済を取るフローです。

 

気になる給与に関してですが、グループ会社代表の報酬のルールを決めています。詳細は公開しませんが、報酬を増やすことがUZUZのミッション達成と連動する仕組み(例:一定以上の年収の場合は決まった率を学校法人に寄付をする等)になっていて、代表者だけが儲ける仕組みにはなっていません。私の報酬の上限も、グループ会社代表の年収の上限までとしています。

 

「ミッション達成に近づくには、どのようにお金と向き合っていくのが良いのか」を議論し、方針を決めています。

経営者として大事にしていること【7】誰よりもハードワークをする

まず、私の仕事に対するスタンスは以下の通りです。

私の仕事に対するスタンス

・仕事が好き。仕事をしている瞬間が一番ウズウズする
・夢の実現にはまだまだ距離が遠く、時間があったら「考えたいこと・調べたいこと・行動に移したいこと」が山のようにあり、もっともっと働きたい
・自分がもっと働けば、もっと多くの人が幸せになる状態を作れる
・社員の皆が頑張って働いてくれているのだから、上に立つものとしては当然それ以上に仕事に邁進していくものだと思っている

また会社を経営していると、業務外の時間や休日等は関係なく様々な問題が起こります。大きな問題が起こった時は、組織のトップとして自分が率先して問題解決にあたる必要があります。大きな成果を出したり、独自性を出せる状態になるためには、気の遠くなるような行動量を泥臭く積み重ねていくことが必要不可欠です。

 

ただ、このような働き方は強制されたり無理をしてしまうと、体調やメンタルを崩す原因となります。“こうしないと役員にはなれない、無理してでもやる”という思考は厳禁です。私自身も、「今日は疲れてるな」と思ったら、早く寝たり、休息を取るようにしています。ハードワークには必ず“休息”をセットにしないと、長期間走り続けられないのでご注意ください!

経営者として大事にしていること【8】自分を律する

会社のトップが問題を起こすと、その影響は組織全体に広がります。会社の代表になるということは、いつ、いかなる時も一個人としてではなく、組織の代表者としてふさわしい行動を取ることが求められます。

 

私はこれからどんどん大きく成長するUZUZグループの代表ですし、いずれは学校法人を立ち上げて理事長にもなります。プライベートの気の緩みから足をすくわれて、夢半ばで諦めるのは絶対に嫌ですし、社員の皆さんにも迷惑をかけたくありません。

 

世の中の大体の経営者の失敗はお酒を飲んでいる時に起こりますが、私は一切お酒を飲まなくなり3年が経ちました。ギャンブルも辞めて2年以上経ちました。異性絡みの火遊びは元々しないのでリスクは低い状態です。経営者として多くの人の人生を背負ったり、本気で大義を成し遂げるためには、自らを律することが大切だと思っています。

 

ここで注意していただきたいのですが、私は「役員になりたければお酒をやめるんだ!」ということを言いたいわけではありません。お恥ずかしい話、私は元々“記憶が飛ぶまでお酒を飲み続けるスタイル”だったので、飲酒のリスクが非常に高い状態でした。そのため、お酒を飲んでもキチンと自制できる方であれば問題ないと思います。

経営者として大事にしていること【9】心身ともに健康であること

会社経営をしていると、日々多くの問題への対処や意思決定が求められます。そのため「どんな時でも、最高の決断ができるようなコンディションを保ち続けること」が重要です。また、社員の皆は驚くほどに「経営者の雰囲気」や「出している空気」を敏感に感じ取るものだと思います。過去にも私がイライラや不安な気持ちをコントロールできず、マイナスの影響を与えてしまうことが何度もありました。

 

そのような経験からも、経営者は常に心身ともに健康な状態を維持して、メンタルのブレを少なくすることが重要だと思っています。そのために大事なのが「思考習慣」と「生活習慣」の2つです。

思考習慣

役員になると、誰かから褒められることは少なくなります。そのため、他人の評価がなければ自分を保ち続けられない状態ではなく、自身の行動や選択で自分を承認できる状態にすることが重要です。

 

また、他人との比較で「自分はなんてダメなんだ……」と落ち込んでしまったり「自分の方がうまくいっているからいい感じだぜ!」と満足するのも危険です。なぜなら経営者が向き合うべきなのは、他の誰かとの“競争”ではなく、自分の組織が目指すミッションに対してだからです。

 

「できていない自分に落ち込む」という現象は、「できそうなレベルのこと」を追いかけているから起こります。到底達成できないような高い目標を目指していたら、その過程で多少うまくいかないことがあっても「壁にぶつかるのは当たり前。それを超えるための行動をすればいいだけだな」と受け止められるようになり、メンタルのブレが起こりづらくなります。

 

そのためには、自分が経営する会社のゴールが「自分の人生を賭けてでも成し遂げたいもの」と重なっていることが大切です。

生活習慣

心身ともに健康な状態を維持し続けるためには、日々の生活習慣が大切です。

私の生活習慣

・円満な家庭を維持するための日々の行動
・十分な睡眠時間の確保
・「あ、今の自分の状態はまずいかも」と感じたらブレーキを踏む(睡眠時間を多く確保する、サウナに行くなど)
・お酒を控える
・喫煙を控える
・コンビニで売っているものは基本食べない
・カフェインを取らない
・炭酸飲料などのジュースを飲まない
・サプリを飲む
・ジムに通う
・週一回、プールで泳ぐ

日々の生活習慣が、健康的な体と安定したマインドを作り出します。

 

どれだけ忙しくなっても、どれだけ大きな問題が起こっても、誰かが悲しむ顔が思い浮かぶような難しい決断が必要な時でも「100回同じ状況が訪れたとしても、100回とも同じ行動・決断になる」という選択を続けられることが、多くの人に影響を与える立場に立つ人には必要だと思っています。

経営者として大事にしていること【10】UZUZグループの会社は、100年先の若者のもの

「会社は経営者や株主のものである」という考え方が多いと思いますが、UZUZグループの会社は誰か特定の個人のためではなく、未来の若者のものだと思っています。社長である私も、未来の若者がウズウズはたらける未来を作るために1つの役割を果たしているに過ぎません。

 

そして、そんな未来の若者のために、私よりも“より適切な人”が現れたのであれば、その役割を引き継ぐことが取るべき選択だと思っています。また仮に私がいなくなったとしても、未来の若者のために成長し続けていく組織体であって欲しいとも思っています。

 

このような視点を持っていると「なんで自分の会社なのに自由にできないんだ!」「他の経営者はあんなことやこんなことをしているのに、なんでできないんだ!」といった感情がなくなります。利己的な感情、僻みや妬みの感情がなくなれば「目指す未来のためにどのように考え・行動するのが良いか?」というシンプルな思考で、日々の物事と向き合うことができます。

経営者として大事にしていること【11】エネルギー量

経営者として組織を率いていくには、人としてのエネルギーの総量が大きいことが重要です。エネルギーを向けるベクトルは「自分の欲」がまだ満たされていない若いうちは、自分中心になってしまうこともあるはずです。

 

しかしポジションが上がり視座が上がってくれば、だんだんとそのエネルギーの向かう先が変化していくものだと思っています。そのため、最初からそのエネルギーの向ける方向性が「世の中のために!」など崇高なものである必要はありません。

 

しかし「エネルギーの総量」の大きさは重要です。エネルギーの総量は、年齢を重ねるほどにだんだんと小さくなる人の方が多いです。そのため元々の人としてのエネルギー量が大きいこと、年齢を重ねてもそのエネルギー量を維持できそうか、もしくはさらに大きくしていけそうかは大切だと思っています。

役員になる“もう1つの条件”とは

以上11個の項目が、「UZUZグループの役員に必要だと感じていること」です。

 

正直な話、「うっ……これを全部満たすのは無理だな……」と感じた人がほとんどだと思います。ご安心ください。「これが全部できなきゃ役員にしない」と思っているわけではありません。実際のところ、私も含めて今の役員全員がこの条件を満たしているわけではないんです。ただし役員に抜擢する際には「この人であれば、経営者として経験を積めば“UZUZグループの役員に必要な11個の項目”全てを満たせるようになりそうだな!」と感じる人だけを選んでいます。

 

そして、UZUZが役員を決める際のもう一つの決定方式は「役員全員が賛成すること」です。今までも役員の誰かが「この人は役員になるのに相応しいと思う」という提案をして、その提案に対して役員全員で話し合い、全会一致したときに、新たな役員が生まれてきました。

 

今までは私から新しい役員候補の提案をするケースが多くありましたが、ありがたいことに現在は組織もどんどん大きくなり、私が直接見れていない方も増えています。そのため今後は、他の役員から「この人は役員候補になると思う!」という提案が上がってきて、新たな役員にするかを決定していく流れが多くなると予想しています。

 

また、何度かお伝えしていますが、私はUZUZホールディングスを家族に引き継ぐつもりはありません。妻や子どもにもその話はしていて、納得してもらっています。

 

つまり、グループ会社代表の誰かに、その時がくれば引き継ぐということです。そのためグループ会社代表には、UZUZホールディングスを引き継ぐ立場になるつもりで考え、日々の選択をして欲しいなと考えています。

 

グループ会社役員には、一つ上の“グループ会社代表”としての視座を、マネージャーには、その一つ上の“グループ会社役員”の視座をもって考え・行動していただければ、UZUZグループ全体が目指す未来に近づけるのではないかと思っています。

最後に

繰り返しになりますが、UZUZグループでは、組織の上の立場になったからといって、自分で自由になんでも決められるわけではありません。

 

お金の使い道に関してはもちろんのこと、それ以外の“会社の方針”に関しても、単独で意思決定することはなく、全て合議の末で決める形になっています。誰かが単独で決める方が意思決定は早くなりますが、私は「合議」であることに価値があると思っています。

 

UZUZホールディングスは、私や他の役員に何かがあり命を落としたとしても、目指している100年先もウズウズはたらいている世の中に近づき続けるために存続・成長し続ける組織になる必要があります。そのためには、特定の誰かの判断に依存した意思決定の仕方よりも、組織としてミッション達成に近づく決断ができる状態にすることが必要だと思っています。そのため、意思決定をする過程で議論をつくし「UZUZとしての決断はこれだよね」とお互いが理解している状態を作ることが重要です。

 

役員全員が「UZUZならこの決断をするよね」という暗黙知を理解していれば、それぞれが統括する組織も、UZUZホールディングスの一員としてまっすぐ進んでいけるようになると思います。そのため、各人が決断において自由に色々決めれるということはないため、「自由に色々決めたい」という思考が強い人がUZUZグループの役員になると苦しい気持ちになってしまうと思います。

 

私が思うUZUZの役員は、自分で独立して会社を作って利益1億を作るくらい余裕でできるような人です。稼ぎたかったり、自由を得たいのであれば自分で会社を作って経営者になって年収数千万円を得ることのほうが、UZUZの役員として働いていくことよりも何倍も簡単です。

 

そのためUZUZグループの役員には、以下のように考える人がフィットすると考えています。

UZUZグループの役員にフィットする人

・稼ぐだけじゃ満足できない
・自由よりも、世の中に与える価値を最大化していきたい

つまり「自分でやっても当然上手くいくけど、大義を成し遂げるためにはUZUZグループでやる方が良いから、ここでやる」という人です。

 

そのような人が集まった経営陣だからこそ、本当に世の中を変える組織に近づいていけると思っていますし、そんな経営陣がどんどん増えていく未来を思い描くと、とってもウズウズするな〜と思います!

この記事を書いた人
岡本 啓毅 おかもと ひろき 代表取締役社長

株式会社UZUZ代表取締役社長。北海道出身で高校卒業後、米国アラバマ州立大学ハンツビル校にて宇宙物理学を専攻。会長・今村と学生生活をおくる。大学卒業後は日本のベンチャー企業に入社するも、今村と約束した起業を実現するべく1年で退職。UZUZの副社長を経たのち、代表取締役社長に就任。