デバイスを縦にして閲覧してください。
UZUZは「学校」を作ろうと思っています。「なぜ一企業が学校を……?」と思う方もいらっしゃると思うので、今回は「なぜ学校を作りたいのか」についてお話しさせていただきます。
「学校を作りたい」という気持ちは、UZUZを作った初期のころからありました。「学校でウズウズ働くことが学べたら、そもそも既卒や第二新卒になって苦しむ人が生まれなくなるんじゃないかな」という思いからです。
実際2014年には「Uniersity of Two」という名前のサイトもリリースしています(※現在は別の方が運営しており、サイト名も変わっています)。
UZUZがサポートする若手人材は、就業経験がなかったり短期間で仕事を辞めてしまったような、いわば「就職活動に不利な方々」が多いです。
そういった方々が入社後にミスマッチを感じないよう、キャリアや紹介職種についてできるだけ詳しく説明してきましたが、やはりやったことがない仕事はなかなかイメージしづらいものです。
どうすればいいのか考え、行き着いたのが「入社前に仕事に近い体験ができたら、ミスマッチが減らせるんじゃないか?」という仮説でした。その仮説に基づき、2016年に立ち上げたのが「ウズウズカレッジ」というサービスです。
UZUZでは「若者にはできるだけ将来性の高い仕事に就いて欲しい」という気持ちから、未経験でも挑戦可能なITエンジニアへの就職を支援することが多いです。そのためウズカレ(ウズウズカレッジ)も、IT企業に就職後、社内研修で行う内容を1ヶ月ほどで学べるカリキュラムにしました。
「入社後にこういうことをやっていくのか。だったらできそう!」と思えたら、そのまま就職活動へ。逆に「勉強してみたけどなんか違う……」と思ったら別の職種へ。このように、実務に近い内容を経験した上でミスマッチの少ない就職活動ができるようにしました。
その結果通常の人材紹介と比べて、短期離職率は半分ほどに減少。驚異的な成果につながりました。
この経験から感じたのは「やっぱり学校で就職後のことを見据えた教育をすればミスマッチは減り、ウズウズ働ける若者は増やせるんじゃないか?」ということです。今の学校教育も素晴らしい部分がたくさんありますが、まだまだアップデートできる点はあると思っています。
本当にウズウズ働ける若者を世の中に増やすのであれば、既卒・第二新卒になった若者の就職支援だけではなく、そもそも既卒・第二新卒にならないよう、ファーストキャリアで満足のいく就職ができるようにする。そういった教育を日本中に広げることが大切なのではないか、とより一層考えるようになりました。
「別に学校を作らなくても、学校にサービスを提供する形で教育を良くすることはできるんじゃないの?」といった意見もあるでしょうし、おっしゃる通りだと思います。
しかし、私は「学校法人として学校を運営する」ことにこだわっています。
それは、色々な学校関係者の方々と話をしてきた中で「学校教育に対して影響を与えるには、自らが学校となり『目指される』存在になる必要がある」と感じたからです。
学校関係者の方と話した際「結局御社は自分たちが儲かるためにやっているんですよね?」という目で見られることが何度かありました(※もちろん全てではありません!「一緒に学校教育を変えていきましょう!」と心を開いてくれる学校関係の方もたくさんいます)。
今後、日本全国の学校に「この教育スタイルは生徒にとってめちゃくちゃ価値があるからうちでも真似していこう!」と思ってもらうのであれば、“株式会社”というよそ者ではなく“学校法人”という横並びの関係で進めていくことが必要だと感じています。
そのような経緯があり、改めて本気で学校づくりに挑戦しようと思うようになりました。
「学校を作ろう!」と決意したものの、最初は何をやればいいか見当もつかず「『難しそう』ということだけが分かる」状態でした。そこでまずは色々調べて、未来に繋がりそうなことを片っ端から試していくことにしました。
【1】大学を作れないか調査
実際に東京で大学を作った人に聞くと、大学を作るのに30〜50億もかかったとのこと。30億も用意することは今のUZUZには難しいので、もっと規模が小さい専門学校や日本語学校を作るところからスタートしようと決意。
【2】専門学校や日本語学校の作り方を調査
学校をスタートするには「校舎」を自前で持つか、自治体が持っている土地建物を20年以上の長期で借りるかのどちらかでないと難しいことを知る。自前で「校舎」を買うのには何億もお金が必要なので、自治体にアプローチすることを決意。
【3】首都圏自治体へのアプローチ
学校を作るための校地を借りるべく、首都圏すべての自治体に「廃校等借してくれませんか?」とアプローチ。しかしどこも貸してくれず撃沈。
【4】地方自治体への再アプローチ
「首都圏が難しいなら地方だ!」ということで、地方への再アプローチを実施。SNSで知り合った九州の市長さんに会いに行ったり、地元旭川のツテで旭川の専門学校と繋がり、話を進める。
【5】専門学校での授業スタート
UZUZがやっていきたい教育を伝えた結果、共感していただき、2023年4月から専門学校で授業を任せてもらえることに成功!
調べていく中で分かったのは「新たな学校法人を作る難易度はめちゃくちゃ高い」ということです。「お金」の問題だけではなく、少子化と学校の増えすぎで認可が降りづらくなっているとのことでした。
引用元:Talentize「大学数・学生数の推移【2022年度版】」
一方で大学の学生数は2000年の274万人から、2022年には293万人に増加しています。大学数は24.3%増加している一方で、大学生の数は6.9%しか増えていません。
さらに、2004年生まれの人数(2022年に大学進学となる人々)は111万1千人でしたが、2022年生まれの人数は77万747人となっており、30%以上減少してしまっています。つまり、今後17年で今ある大学の30%(240大学以上!!)がいらなくなる可能性が高いということです。
国も「もうすでに学校はたくさん作ったし、生まれてくる子供もめっちゃ減ってるから、これ以上はそんなに学校増やさなくても良さそう」という見解になっていることでした。
確かに数字を見れば「そりゃそうだな……」と感じます。少子化が進み、学校が余ってこれからどんどん潰れていく時代に、学校に新規参入するのはビジネス的にはあまりよろしくないかもしれません。
しかしそんなことは関係ありません。「難しくても、やりようは必ずある」と今までの経験から確信しているからです。
この状況は学校を始めるにあたってむしろチャンスであるとすら思っています。なぜなら、学校の新設が難しく、かつどんどん学校が潰れる時代ということは学校を買うチャンスが増えるということ。
新設するよりも、既存の学校を買って設置者変更を行い、新たな学校として生まれ変わらせる方が費用も抑えることができます。学校の売買に携わっている方に聞いたところ、地方の学校であれば3億ほどで学校の売り情報が出ていることもあるとのことでした。その金額感であれば、UZUZでも挑戦できる範囲になります。
しかし、お金があれば学校を売ってもらえるわけではありません。
「この人たちに学校を任せたら、生徒にとっても地域にとってもきっとプラスになるはずだ!」と思えるような人にしか声がかからないとのことです。つまり、学校運営経験がしっかりある人にしかチャンスは回ってこないということです。
すでに専門学校で授業を一部を任せてもらっているとはいえ、実際の学校運営の深い部分までは経験できていない今のままだと、このまま事業を伸ばしてキャッシュを作ったとしても学校設立には辿り着けません。
そんな中、各所に「学校を作りたいんです!」と言いまくっていたら「新たにITの専門学校を立ち上げようとしている学校法人さんがあるけど、一緒に立ち上げるパートナーを探しているみたいだから話してみる?」と繋いでいただくことができました。
現在はそちらの学校法人さんと一緒になって、2025年4月にIT専門学校を新設するべく動いています。ただのIT専門学校ではなく「就職で圧倒的な価値を発揮できる学び」を得られるように、といろいろな作戦を練っています。
また、今までUZUZが培ってきたマーケティング力も最大限に発揮して、学生募集でも貢献していくつもりです。
【1】学校を新設する
【2】生徒を募集する
【3】入った学生に最高の学びを提供する
【4】就職までしっかりサポートする
今回の専門学校設立で上記の実績を積めれば「こんな経験があるなら、うちの学校を任せてやろうかな」と感じていただけるチャンスも広がるはずです。
大変なこともありますが、今からワクワク・ウズウズが止まりません!学校作り、絶対に成功させていきます!
次回は「UZUZは将来どんな学校を作ろうと思っているのか」をお伝えしていきます!