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問題があることは「前提(当たり前)」である

考え方

2025.7.29

週刊ひろき

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今回の週刊ひろきでは、「福祉事業」の“壁”に関するお話をできればと思います。

 

現在は無事にテナントも決まり、オープンに向けて着々と準備を進めているUZUZ Plus。でも実は、テナントが決まるまで一筋縄ではいかなかったんです。

福祉事業を立ち上げる「壁」

福祉事業であるUZUZ Plusを立ち上げるために、私は何度も大阪へ足を運びました。そうして物件をいくつも周り、広さ・綺麗さ・立地・値段的に一番良さそうなテナントを見つけることができたので、翌日には早速申込の意向を伝えたんです。

 

「よし、これで一歩進むぞ!」と思ったのも束の間、不動産の方からいただいたのは、まさかの「オーナーNG」の返事。その時に申し込んだ物件は、事前に貸主の担当者(息子)に確認を取った上での内見でしたが、最終的にオーナー(父親)からの許可が降りませんでした。

 

NGの理由は「就労移行支援事業を行うことがネック」というもの。この件で分かったのですが、実は福祉事業である就労移行支援事業で物件を借りる難易度は非常に高いそうです。障がいを持っている方に対する偏見はいまだに強くあり、オーナーが「障がいを持っている人が来るようになると、他のビル利用者からクレームが来るのでは」と懸念するケースは少なくないとのこと。

 

今回、就労移行支援事業立ち上げを支援してくれているシーアイパートナーズの方に聞いたところ「不動産物件が100件あったとしたら、就労移行支援などの福祉事業でOKが出る物件は5件程度しかない」とのことでした。

 

そして、この一件で福祉事業を立ち上げていくことに対する気持ちが、より一層強くなりました。

 

現在日本で障がいを持っている方は936万人(そのうち障がい者手帳を持っている方は610万人)います。1千万人近くの方が障がいを持っていて、その方たちが活躍していくために必要な福祉事業の建物すら借りることができない。そんな世の中は明らかにおかしいので、変える必要があります。

 

UZUZグループは、就労移行支援を皮切りに福祉事業に参入しますが、障がいに対する“社会の理解そのもの”を変えていけるようなインパクトを生むことを改めて決意しました。

 

実は13年前にUZUZを立ち上げるきっかけになったのも、担当していた求職者(既卒・第二新卒)の方が採用企業から不当な扱いを受け「既卒や第二新卒だからといって社会で活躍できないのは明らかにおかしい。そうした理由でチャンスが与えられない世の中を変えなければならない」と強く感じたことからでした。

 

今回の件も同様です。「ウズウズ働ける世の中」を実現するため、解決しないといけない大きな課題がより明確になったので、個人的にはハートに火がつく最高の体験となりました。

常に挑戦を続ける=問題があることが「前提(当たり前)」になる

UZUZ Plusの物件契約の件もしかり、新しいことを始めようとすると、なかなかスムーズには進まないことばかり発生します。ですがそれは、会社を作った時から常に起こってきたことですし、なんなら起業する前でも同じです。

 

今の自分ではできない挑戦をするからこそ、人や組織は成長するし、その過程で問題にぶつかります。

 

UZUZグループは「現状維持」を選択しません。なぜなら「100年先もウズウズはたらいている世の中をつくる」ためには、今の世の中で変えるべきポイントがめちゃくちゃあるからです。常に挑戦を続けていくので、問題があることが「前提(当たり前)」の環境になります。

 

人は問題と向き合った分だけ成長できます。

 

UZUZで働いてくれている皆さんの中にも、この記事を読んでくれている皆さんの中にも、「それぞれの壁」にぶつかり悩んでいる人は少なくないでしょう。私はその悩んでいる時こそが、一番成長につながる時間だと思っています。

 

同じようにUZUZも目の前の問題を一つひとつ乗り越え、世の中の課題を解決できる組織になるべく、これからも成長を続けていきます!

この記事を書いた人
岡本 啓毅 おかもと ひろき 代表取締役社長

株式会社UZUZ代表取締役社長。北海道出身で高校卒業後、米国アラバマ州立大学ハンツビル校にて宇宙物理学を専攻。会長・今村と学生生活をおくる。大学卒業後は日本のベンチャー企業に入社するも、今村と約束した起業を実現するべく1年で退職。UZUZの副社長を経たのち、代表取締役社長に就任。