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中高生の頃からずっと、ホテルマンになるのが夢でした。
子どもの頃は家族とよく旅行に行っていたんですが、ホテルに宿泊した際に接するホテルマンのスマートな接客が格好よくて。将来を考え始める年頃になってからも「接客サービスのプロになりたい」と強く思っていましたね。
大学に入ってからは、接客の良さに惹かれていたカフェで4年間アルバイトしました。
いつもより疲れていそうなお客様には甘いものをおすすめしてみたり、コーヒーにこだわりがありそうなお客様なら丁寧に豆の種類も説明してみたり。
振り返ると、アルバイト時代の経験からも、お客様が何を求めているか感覚的に探る力を身につけられた気がします。
新卒時の就職活動は、もちろんホテルマン一択です(笑)!実際それ以外は受けておらず、幸いにも第一志望だった都内のラグジュアリーホテルに入社することができました。
10代の頃から憧れていた舞台で初めてホテルマンとして立った時は、「やってやったぞ!」という高揚感で胸がいっぱいだったのを今でも覚えています。
ただ、驚きましたね。ホテルマンの実際の仕事は想像以上にハードでした。
出勤日の歩数はなんと4万歩。フロント、ベルボーイ、客室係などいろいろな業務を経験しながら、どんなにしんどくても笑顔で接客する「プロのホテルマンのすごさ」を身をもって痛感しました。
2年目は宿泊予約課に配属されたのですが、その部署の役割は「お問い合わせの総合窓口」。ホテルのことをなんでも知っておかないといけないプレッシャーと、自分の対応次第ではホテルの評判を落としかねない緊張感がありました。
そんな中、自分自身が意外な業務にやりがいを感じることに気づいたんです。それは営業の仕事でした。
入社したのはコロナが拡大し始めた2020年。ホテル業界への打撃は大きく、私がいた部署でも、ご予約のお客様にルームサービスやレストラン予約など、サービスのアップグレードを提案するアップセルを始めることになったんです。
ずっと接客しか頭になかった私ですが、営業をやってみるととても面白かった。いかに喜ばれるプランを提案して売り上げにつなげていくか。そんな世界に夢中になりました。
実際にすごく喜んでいただくことが多かったので、そのうち部署内でも担当として任されるようになったんです。自分自身も「お客様のためにホテルの商材を提案するのは楽しいな」と、熱量高く取り組むことができていましたね。
正直なところ、営業職は「絶対やらない。向いていない」と長年避けていた職種だったんです。でも実務としてやってみて、営業も接客も「いかにお客様に喜んでいただくか」は同じなんだと気づくことができました。
その辺りからでしょうか。「営業力をもっと高めたい」という思いが膨らみ始めたんです。同時に、宿泊いただくお客様にほんの一瞬しか関われないもどかしさも感じるようになっていました。
「誰かの人生にもっと深く関われる営業職、中でも人材紹介のような人生の転換点に携われる仕事がしたい」という思いがクリアになった時、転職することを決意したんです。
ただ、転職はスムーズではありませんでした。エージェントに登録したのですが、第二新卒、しかもホテルマンから営業というキャリアチェンジは難しかったようで、全く内定が取れなかったんです。
そんな中、あるエージェントの方から「ベンチャー企業のUZUZはどうか」と紹介してもらいました。採用面接を通してUZUZの飾らない社風と「みんなで意見を出し合って組織を作っていく」という考えに共感。無事に採用され、新たなキャリアに踏み出すことができました。
キャリアアドバイザーとして求職者の方の人生を良くするための就業サポートをしています。
求人提案や書類作成、面接対策のほか、時には入社後のフォローまで幅広く対応します。一気通貫で求職者の方に伴走している感じですね。
就職・転職活動には不安がつきものなので、求職者の方からご相談を受けた際には、じっくり対応することを心がけています。
実は、私自身も楽しいんですよ。ホテル時代から「喜んでいただく」ということが大好きなので。
それに、いろいろな価値観の人と話すこと自体もすごく好きです。面談や面接対策などを通して求職者の方と本音で語り合う時間が持てるのですが、その中で私自身も元気をもらっています。
キャリアアドバイザーって、営業とホスピタリティーのちょうど中間にある仕事だと思っています。相手の人生にしっかりと向き合い、その求人がどのような可能性につながるのか自分の言葉で伝えていく。そうやって伴走した結果が営業成績として返ってくる感じですね。
仮に、営業数字だけに意識が向き「とにかく内定が取れればいい」という就職支援を行ってしまっては、間違いなく求職者の方にそれが伝わり信頼されません。
そうではなく、本当にその方の人生、キャリアを良くするための求人提案をいつも心がけています。
とある求職者の方から、内定後にいただいた言葉が今でも忘れられません。
その方は本当は力があるのに「ちゃんと就職できるか」という不安から、自分自身ではなかなか一歩を踏み出せずにいる状況でした。
きっと気持ちを立て直すことができれば大丈夫だと感じたので、希望職種に添った求人提案や書類作成、面接対策など、一つひとつのプロセスをこまめにやり取りしながらサポート。
しっかり取り組んでいただき、どんどん表情や発言からも不安が薄れていく様子に「この方は必ず乗り越えられる」という手応えを感じていました。
実際、希望職種で内定を獲得された際には、思わず「おお!」と声を出して喜んだほど感激しました。
後日、その方からいただいた感謝の言葉は今でも心に残っています。
「将来に不安を感じていた自分が内定をもらって、将来のために頑張る日が来るなんて思いもしなかった」。私自身が転職で叶えたかった「人生の転換点にしっかり伴走する」ことはこういうことだったんだと、強く実感した出来事でした。
無茶を言っているように聞こえるかもしれませんが、「転職を楽しんでほしい」といつも思っています。
私自身、転職活動中に何度も不採用になりました。でも、辛いと思ったことは一度もなくて。
転職って、今までの生き方を見直せる機会。一度立ち止まって「これまでどう生きてきた?」「これからどう生きていこう?」って、とても深く向き合えるタイミングだと思っています。つまり、新しい自分を見つけられるチャンスですね。
転職市場を見渡すと「将来的なキャリア」を見つけるよう促す宣伝文句もありますが、将来的なキャリアは必ずしもなくて良いと思っています。
「今の会社が嫌」なのであれば、働きやすい職場環境を今すぐ手にいれるための転職も、もちろん正解。
だから私は、キャリアアドバイザーとしては「幸せになるための転職活動、一緒に楽しんでいきましょう!」という思いを一番大事にしています。
仕事や将来について二人三脚で考えながら、現状を打破する問題解決型のキャリア支援を提供する。もちろん叶うキャリア、叶わないキャリアがあるとは思いますが、叶えたいキャリアに向かうための伴走は常に意識していきたいところです。
人に対する洞察力、共感力があることが強みかもしれません。
自分の思いを言葉にするのって、場合によっては難しいこともあると思うんです。
そんな時「この人は何を考え、何を求めているんだろう」と、自分なりに寄り添い汲み取ろうとする姿勢は昔から大事にしていました。
学生時代カフェでアルバイトしていた時に、お客様が喜ぶことは何だろうかと観察した4年間、ホテルマンとして接客に奔走した2年間が役に立っているのかもしれませんね。
この経験はキャリアカウンセリングにも活きていると思います。
「求職者の方が本当に叶えたいことは何か」「どんな自分になりたいのか」を感じ取って、これからもより良い提案をしていきます。
私は「転職は人生を良くするチャンスだ」って信じています。
求職活動の中で、ちょっと疲れていたり、不安を感じたりする方は「一緒に話したら少し気楽になれるかも」くらいの感覚で、キャリア面談に来てくださいね。
キャリアカウンセリングだからといって、絶対に将来について考えないといけないわけじゃありません。
今のあなた自身にとって何が大切なのか、その答えを一緒に見つけていきましょう!