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私が新卒で働いたのは「小学校の学童」でした。大人よりも子どもと話す方が好きなタイプだったので、子どもの教育に携わる仕事がしたいと漠然と思っていたんです。
そうしたら、たまたま市が学童職員を募集しているのを目にしまして。迷わず応募し、数回の面接を経て採用。晴れて学童職員として働くことになりました。
学生時代にスポーツをやっていた経験から、学童での私の主な業務は鬼ごっこ。常時10人くらいの子どもたちに囲まれながら、季節関係なく外を走り回る日々を送りました(笑)。
学童は放課後に子どもたちが集まる場であることに加え、“子どもたちが抱えている課題”を発見するという役割も担っています。
なので、遊びを通じて言葉の使い方などのコミュニケーション面や、物・時間の管理といった生活習慣に関わる部分まで、子どもたちの発育をサポートしていました。
学童は学校と家庭の間のような場所です。子どもたちの生活に深く関連しているので大変なこともありましたが、その大変さもひっくるめて楽しく働けていたと思います。
そんな私が“転職”を考え始めたのは、2年ほど働いたころです。
実は、お恥ずかしいことに業務中ぎっくり腰になりまして……(笑)。しばらく療養したのですが、その時、身体を少しでも壊してしまうと全く勤務できなくなってしまう仕事なんだと痛感したんです。
子どもたちの成長をサポートをする以上、身体を動かすことが求められるのは当たり前なのですが……。今後の体力や収入面などを考えると、働き続けることに少し不安を覚えるようになりました。
加えて、ちょうどその頃でしょうか。職場の労働環境にも違和感を感じるようになったんです。
当時はあまり現場にIT技術が導入されておらず、子どもたちの連絡帳や体調管理も全て職員が手書きで対応していました。一応事務所にパソコンはあるものの、たまに調べものをする時に使う程度。
「LINEなどのITツールを導入すれば現場の負担も軽減できるのに」「業務の効率化は、事業を長く存続させることにも繋がるのに」と、次第にもったいなさを感じるようになりました。
そんなことをぐるぐる考えている内に段々とIT技術に興味が湧き、プログラミングなどを独学で勉強するようになったんです。
そうしたら、新しい知識を吸収することがどんどん楽しくなりまして!そのままIT業界にキャリアチェンジしようと転職を決意。退職後は、ITスクールに入学し学び続けました。
基本的なタイピングやPC操作はできたのですが、ITに関してはほとんど初心者だったので勉強は大変でしたね。課題が終わらず、徹夜する日もありました(笑)。
それでも、周りの方とお互いの勉強法をシェアしたりアドバイスし合っていたので、心細さはなくむしろ楽しく学ぶことができていたと思います。
転職に関しては、実はありがたいことに通っていたITスクールのスタッフの方に「うちで働かない?」と声をかけていただきまして。そのまま入社し、ITスクールで講師として働くことになりました。
スクールでは、転職を検討している方の学習・転職サポートに従事。課題につまづいている方の質問にマンツーマンでお答えしたり、面談を通して将来の方向性を一緒に考えたりしていました。
入社時はすでにコロナだったので全てオンライン対応だったものの、学童で子どもたちをサポートしていた経験や、自分自身が生徒としてつまづいたポイントをうまく活かせていたのではないかな……と思います。
会社も社員みんなが友達のような雰囲気でした。困ったことがあればすぐ助けてくれる人たちばかりだったので、恵まれた環境で働けていましたね。
私自身、仕事は人生を楽しむための素材の1つだと考えているので「ここでなら自分も幸せになれるだろうな」と、スクールで働くことにすごく満足感を感じていたんです。
……ただ、残念なことにコロナの影響で会社が経営不振に陥ってしまって。約1年半働いたものの、最終的には解雇されてしまったんです。
正直、当時は辞めることに納得できていない気持ちもあったのですが、一方で意外と冷静な自分もいました。
「こんなことってあるんだ」「経営難からの解雇なんてなかなか無いだろうし、良い経験だな」とすら思っていましたね。我ながら、呑気というかなんというか……(笑)。
そんなまさかの会社の事業縮小を経て、たどり着いたのが「UZUZ COLLEGE(ウズウズカレッジ)」です。
ITスクール時代の同僚から「人が欲しいと言っている企業がある」とウズカレを紹介されたんです。
「予定も空いているし、いいか!」と軽い気持ちでカジュアル面談に挑み、代表の川畑と話してみたら、あれよあれよと面接が進みまして。驚きの早さで内定をいただき、めでたくウズカレで講師として働くことになりました。
こうやってお話をするとあまり私の意思がないように見えるかもしれませんが、面談で解雇の話をした時に「それは大変だったね」と労ってくれたり、川畑が「一緒に働きたい」と言ってくれたことがとてもありがたかったんです。
こうやって自分を求めてくれる企業に出会えるのも縁だなと思い、ウズカレへの入社を決めました!
ウズカレでは講師として、JavaやC言語などのプログラミング言語を幅広く教えながら、公共事業や企業の研修を通して、就職・転職のキャリア支援にも従事しています。
加えて「ウズカレIT」という、未経験からIT職を目指す方を対象にした「オンラインITスクール&就職支援プログラム」にも参加中です。サービスのご案内から学習・転職支援、就業決定までを一律でサポートしています。
求職者の方に対するフォローや支援は前職でも経験しているものの、より安定した伴走を実現するため日々腕を磨いています。
ウズカレで働いていて感じるのは「個性を尊重してもらえる風土」があるということです。
私自身の働き方やアイディア、取り組み方を受け入れてくれる環境が社内に整っているんです。
ウズカレは研修など通じ、それぞれの企業や地域が直面している課題に対してアプローチしていくからこそ「これをやれば上手くいく」「これを取り入れれば成功する」という絶対的な正解がありません。
むしろただ正解の型に当てはめるのではなく、目の前の課題に対して、ゼロから物事を考える力が求められます。
多種多様な要望・課題に対して意義ある提案をしていくためには、柔軟な思考と、その柔軟さを受け入れてもらえる環境が必要不可欠です。
ウズカレは新しいアイディアも積極的に受け入れてくれますし、堅苦しく正解を押し付けたりもしません。そういった環境が整備されているからこそ、私自身も安心して働けていると感じます。
講師として「理解してもらえる伝え方」は日々意識しています。
研修は受講者の方に新しい物事を学んでいただく場なので、少しでも受け取りやすいように知識・情報を伝えなくてはなりません。
その際、特に心がけていることは「説明に具体性を持たせること」です。
例えばプログラミングにおいて、変数という概念を伝える場合。すでに知識がある方に向けてだったら「データを一時的に保管できる箱です」と説明しても恐らく理解していただけると思います。
ただ、ゼロからプログラミングを学んでいる方にとっては、やはり少しわかりにくさや、想像しにくい部分があるなと。なので、私はいつも変数を“段ボール”に例えながら説明しています。
「段ボールの外側に商品名が書かれていたら、中身が分かりやすいですよね」「洗剤の箱に食材を入れてしまうと混乱するので、洗剤は洗剤同士で収納して保管しましょう」といったように、身近で想像しやすい物を取り入れながらプログラミングの解説をするようにしているんです。
変数を箱に例えるのはありがちな表現ではあるのですが、専門用語や知識をただそのまま伝えるのではなく、かみ砕くことで私の説明が「誰かの知識の補助輪」になれたらと思っています。
講師の伝え方1つで分かりやすくも、分かりにくくもなる。そのことを自覚しているからこそ、きちんと想像と言葉を尽くして、受講者の方の理解や学びをしっかりサポートしていきたいです。
こんなことを言うのはちょっと変かもしれませんが「こんな私でも働けていけるから、大丈夫」という思いをお伝えしたいなと個人的には思っています。
社会に出て長く働いていると、働く時もそれ以外の場面でも「こうでなければいけない」「こうしなきゃいけないんだ」とついつい固定観念に囚われてしまう瞬間があると思うんです。
でも、物の捉え方は人それぞれで、第三者から見ると提案できる選択肢は意外と多くあります。
私自身も社会人になってからIT学習を始めたり、徹夜して勉強したり、経営不振からの解雇を経験したり、紆余曲折ありました(笑)。
だからこそITの知識はもちろん、その経験で培った柔軟性や受け入れる力を学習や就職・転職支援を通して、少しでも皆さんにお渡し出来たらと思っています。
そうやって皆さんに伴走しながら、私自身もウズカレで安心・安全・健やかに働いていきたいです!