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新卒紹介をなぜ始めたのか

考え方

2024.10.21

週刊ひろき

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UZUZでは、創業時から既卒・第二新卒の人材紹介事業を運営してきましたが、新卒紹介は行っていませんでした。それは「新卒は既卒や第二新卒と比べるとそれほど就職が不利ではない」「就職をサポートしてくれるエージェントもたくさんある」という理由から。

 

しかしUZUZも、2023年から本格的に新卒紹介に参入することを決めました。

 

「なぜ新卒紹介を始めるのだろう?」と疑問を抱く方もいらっしゃると思うので、今回は背景をしっかり説明していきます。

新卒紹介について

結論からお伝えすると、新卒紹介事業への参入を決めたのは「新卒と既卒・第二新卒の壁が減ってきた」からです。

 

UZUZを創業した2012年、就職活動をする年代の若者(1990年生)は11,221,585人でした。この頃の大卒内定率は59.9%と過去2番目の内定率の低さ。既卒になって就職活動をする可能性がある人数は489,855人です。

 

一方で、2001年生まれ(2023年に大学卒業)の若者の数は1,170,662人。そして、23卒の大卒内定率は97.3%でした。つまり既卒として就職活動をする可能性のある人数は31,607人です。

既卒人数

2012年 489,855人 → 2023年 31,607人

ここ数年で、グッと数が減っていることが分かります!

 

「100%に近い内定率が出ている」ことが意味しているものは何か。シンプルに「採用ニーズが活況」というだけではなく「新卒だけでは採用できない企業が増えている」ことを意味しています。

ちょっとした豆知識

日本の内定率は97%と高い数値が出ている一方、中国の新卒・大卒の内定率がかなり低いことをご存知でしょうか。

2022年時点で文系大学生の就職率は12.4%、理学系でも29.5%、エンジニア系でも17.3%と内定率が非常に低い状態が続いています。さらぶ中国経済の悪化が加速していることから、2023年卒はさらに悪化すると予測されています。

また韓国の大卒就職率は65%ほど。中国と比べると高いですが、日本と比べると非常に低いです。

「日本の就活はひどい」と言う人もいますが、隣国を見ると日本は恵まれていることが分かりますね。

参考:JBpress「中国「空前の就職難」がもうすぐ日本の『経済安保の危機』を招く

 

日本でここまで内定率が上がっているということは、企業は「とにかく人が足りないから若者を採用しなければ!」と採用に躍起になっていること、そして10年前には内定を出していなかった層にも内定を出している状況であることが予想できます。

 

10年前は「厳選採用」を合言葉に採用活動を行っていた会社が多くありましたが、今は違います。もちろん今でも「厳選採用」と謳う会社はありますが、実態は「とにかく若者を確保しなければ!」と採用に躍起になっている企業が増えているのです。

 

働き手のボリュームゾーンである、団塊ジュニア世代(49〜52歳)が十数年のうちに次々と引退していく流れを考えると当然の動きですよね。

 

しかし若者の数は年々減っているため、逆に応募が集まらなくなっています。そうなると「新卒にこだわらず若手を確保する!」という動きが出てきます。

 

実際、その影響は私が日々業務をしている中でも感じるほど。事実、私が運営するYouTube「ひろさんチャンネル」で模擬面接をしていても、既卒や第二新卒の方が「新卒枠」で内定を獲得できている状態になっています。

 

つまり今、UZUZが創業時に考えていた「既卒や第二新卒というレッテルで判断される世の中はおかしい!既卒・第二新卒でも活躍できることを証明するんだ!」という願いが、「若者人口の減少」と「若手採用ニーズの増加」によって、結果的に実現しつつあるのです。

 

くわえて昨今では新卒受け入れ枠の拡大だけではなく、若手労働者不足を解消するために、以前と比べて年齢制限の厳しさも減っています。

 

実際、UZUZに採用のオーダーをする企業様を見ていても「未経験を採用するならできれば20代が……」という考えは減り「年齢にこだわっていると採用がなかなか進まないので、ターゲットを広げていきます」と考える企業が増えています。

 

そして今後さらに「採用範囲」は、ものすごいスピードで拡大していくことでしょう。なぜなら、2022年に生まれた子どもの数は77万747人と、同じ年の就活生の総数と比較して22年後は総数が66.4%まで減るからです。

 

こうなると、今まで以上に若手採用に苦労する企業が増加して、既卒・第二新卒を新卒として受け入れる企業の数も増えていくことが予想されます。さらに通年採用を行う企業も増えていくはずです。

 

だからこそ変化する未来を考えた時、UZUZが新卒紹介に参入するという行為は大きな意義があると感じました。

 

新卒を一定数採用し、育てられる企業は、働き方・条件面ともに良い企業が多いです。

 

そんな企業をどんどん開拓し、新卒の紹介実績を作ることができれば「UZUZがサポートしている既卒・第二新卒から、新卒で採用している層に負けないレベル&御社にマッチした方をご紹介できます!」と、既卒・第二新卒に紹介できる企業の幅も大きく拡大できると思っています。

 

さらに新卒就活の領域では、残念ながら本人のキャリアの志向性や将来性を軽んじて「仲良くなって、とにかく企業を受けさせて承諾を取る」というエージェントも多々存在していると感じています。

 

結果、エージェントは売上を得られるかもしれませんが、就活生たちは人生で一度きりの新卒就活の切符を後に後悔するかたちで使うことになってしまいます。

 

そういった課題を解消していくためにもUZUZでは、以下を実行し新卒の人材紹介業界をより良く変えていきたいと考えています。

UZUZが実行すること

・新卒紹介の領域で、圧倒的な価値提供ができる紹介サービスを立ち上げる
・求職者目線を持ち「紹介会社としてあるべき姿」を追究し続ける

新卒の人材紹介業界をより良く変えるため必要なこと

UZUZが新卒の人材紹介領域で圧倒的な価値を提供し、求職者目線で「紹介会社としてあるべき姿」を追究し続けるには、以下5つの要素が必要だと考えています。

必要な5要素

【1】圧倒的な集客力
【2】圧倒的な面談力
【3】良質な求人の担保
【4】「ウズウズカレッジ」とのコラボレーション
【5】「株式会社UZUZ」の新卒採用開始

【1】圧倒的な集客力

「UZUZだから相談したい」と思ってもらえる状態を作ります!

 

そのため、新たに新卒紹介向けにアフィリエイターの開拓を進めていくつもりです。さらにUZUZの強みであるSNSとYouTubeを活用して、潜在層へのリーチを拡大していきます。

 

特に、UZUZが新卒に一番リーチできるのはYouTube。新卒就活は最初「どの業界にしようかな?」と業界研究からスタートされる方が多いです。そのため就活生の可能性を広げられるよう、あらゆる業界を解説する業界研究動画を作成しました。

 

再生数が伸び悩む業界もあると思いますが、業界の網羅性が上がれば上がるほど、1視聴者が複数の業界研究動画を見てくれるようになり、結果的に業界研究動画全体の再生数は伸びていくと予想しています。

 

現在は100業界以上の動画が揃っているので、徐々に「就活を始めるなら、まずはひろさんチャンネルの業界研究動画」という認識が広がっていく(はず)です。

 

また、プロのキャリアサポーターから「書類/ES添削」「就職相談」を無料で好きなだけ受けられるサービス「キャリエモン」も大きな価値を発揮してくれています。さらなる発展に向けて機能開発に積極的に取り組み、相乗効果でどんどん成長させていきます!

【2】圧倒的な面談力

仲良くなって内定獲得・承諾を得るではなく「求職者に価値提供できる状態」を作る!

 

新卒は、時期によって市場が大きく異なります。たとえば卒業を間近に控えた新卒は、年末〜3月にかけて「とにかく内定が欲しい」という気持ちが強くなりますが、翌年卒業の新卒は「焦らずにじっくり良い求人を探そう」と思っている方が多いです。

 

このように相手に合わせた面談ができないと、満足するサービスを提供することはできません。さらには悪評も広がってしまうことでしょう。

 

しかし逆を言えば「UZUZは信頼できる!」と感じてもらう面談ができれば、価値提供できるだけでなく、周りの就活をしている友達にもどんどん紹介してもらえます。

 

ここはUZUZに所属するキャリアアドバイザーの腕の見せ所。新卒担当のキャリアアドバイザーは、日々市場調査や自身の鍛錬に気を抜かず、就活生の思いを第一に行動をし続けてくれています。

【3】良質な求人の担保

新卒紹介ならではの良質な求人を開拓していきます!

 

UZUZを利用する就活生により良い価値を提供するためには、良質な求人の開拓は欠かせません。どれだけキャリアアドバイザーがスキルを磨いたとしても、求人が良くなければ、新卒紹介事業を伸ばすことはできないでしょう。

 

「UZUZはアウトソーシング系の求人しか紹介してくれない」「面接対策だけしてもらって、求人は自分で探した方がいい」なんて事態にならないためにも、まずは以下の求人を中心に揃え、領域を拡大させていくつもりです。

UZUZが開拓を進める求人

・開発系SES企業以外で採用ボリュームが大きい求人
・新卒が知っているようなネームバリューのある求人

【4】「ウズウズカレッジ」とのコラボレーション

新卒こそ、「ウズウズカレッジ」がマッチします!

 

ウズウズカレッジとは、グループ会社である株式会社UZUZ COLLEGEが運営する20代向けIT教育型就業サポートサービスです。

 

これまで既卒・第二新卒を中心に50,000名以上の受講者に利用いただいており、新卒の場合は既卒・第二新卒と違って就活にかけられる期間が半年〜1年と長いため「学習」との相性が非常に良いです。

 

むしろ入社後のミスマッチ(とくに業界や職種との相性)を防ぐためにも、まず勉強してみることは就活を成功させる近道だと考えています。ミスマッチの防止はもちろん、ガクチカや自己PRに自信がなくても、勉強して経験を積むことで強いアピールにもつながります。

 

また新卒はエージェントを2〜3社並行して使うことが多いですが、ウズウズカレッジを利用してもらうことで定期的な接点を持つことができるので、人材紹介事業としても「ただ求人紹介をして、応募や内定を急かしてくる他のエージェントよりも、UZUZがいいな!」と思ってもらえる支援がしやすいと感じています。

 

ウズウズカレッジで経験や知識を身につけ、たとえば自社開発やSIer、受託開発系の開発エンジニアの求人を複数社紹介できる状態になれば学生の満足度がアップすることはもちろん、UZUZのサービス品質も向上し、良い口コミが広がる状態になっていくと思います。

【5】「株式会社UZUZ」での新卒採用開始

今まで株式会社UZUZでは、既卒・第二新卒者だけに絞って採用活動をしていました。

 

しかし、これから新卒紹介事業を開始するのであれば「自分たちも新卒採用を行った方が企業や求職者のサポートの質を高められる!」と考え、新卒採用をスタートしました!今までにはなかった新しい風が吹いており、現在も絶賛活動中です。

UZUZの新しい挑戦がスタート!

これまでお話してきた通り、【1】圧倒的な集客力、【2】圧倒的な面談力、【3】良質な求人の担保、【4】「ウズウズカレッジ」とのコラボレーション、【5】株式会社UZUZ」での新卒採用開始という5つの取り組みによって、新卒市場を変えていくべく邁進していきます!

 

新たな取り組みなので、一筋縄にはいかないことも多くあることでしょう。でも、その壁を乗り越え続けるからこそ、今はない価値を世の中に広げていけると私は信じています。

 

「本質的な価値提供」と「目の前の売上」を両立しながら、新卒紹介事業の成功に向けて挑戦を続けていきます!!

この記事を書いた人
岡本 啓毅 おかもと ひろき 代表取締役社長

株式会社UZUZ代表取締役社長。北海道出身で高校卒業後、米国アラバマ州立大学ハンツビル校にて宇宙物理学を専攻。会長・今村と学生生活をおくる。大学卒業後は日本のベンチャー企業に入社するも、今村と約束した起業を実現するべく1年で退職。UZUZの副社長を経たのち、代表取締役社長に就任。