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以前、「本当に価値のあるサービスが生き残る」というブログを更新しました。
その記事ではマーケティングに関する部分を中心に執筆していましたので、UZUZがメインで行っている人材紹介事業については、あまり具体的なことはお伝えできていませんでした。
そこで今回の週刊ひろきでは「若手向けの人材紹介」が、本当に価値のあるサービスに進化していくためには、どのように変化が必要なのか、その未来像をお伝えしていきます!
自分たちがどのように変化していくかを考えるために、まずは「世の中」がどう変わっていくか知るところから始めましょう。
今後も少子高齢化がどんどん進む日本。その結果、若手の採用ニーズは右肩上がりで高くなっていきます。
2010年に成人を迎えた1990年生まれの人数を100%とすると、2020年に成人を迎える人数は97.17%、2030年は87.70%、2042年は63.09%まで減ります。このように、若者の減るペースはどんどん加速します。
一方、高齢者人口が減少するのは2041年と言われています。そのため日本における高齢者比率はどんどん高くなっていきます。企業は年齢が高い人よりも若者を採用したいと考えるため、採用企業の「新卒縛り」や「学歴縛り」がどんどん減っていくと予想されます。
若者の減少に加え、働けなくなる高齢者も増えていくので、必然的に労働力は減ります。
その労働力の減少を補うために期待されているのがAIです。2024年5月に発表されすごく話題になったのが「ChatGPT 4o」。「ChatGPT 4o」がどのようなことができるのかは、この動画を見ていただけるとイメージしやすいと思います。
これ、すごいですよね。テレアポのロープレなどはすでに練習できるようになっていますし、今はAIにキャリア相談できるサービスも増えています。人材業界の重鎮であるキープレイヤーズの高野さんのこちらのツイートを見てみてください。まるで本物のようですが、話しているのは高野さんのAIです。
そこで、UZUZでも「ひろさんAI」を作ろうと考えています。私の面接対策動画をたくさん読み込ませて、私と同じように面接対策ができるAIを作成できれば、24時間面接対策し放題になります。
このように、人が行っている労働がAIなどに置き換わっていく未来は、もうすぐそこまできています。
今までの競合は、人材紹介会社でした。しかし、今後はプラットフォーマーが競合になっていきます。こちらはIndeedが出していた「Indeedの転職コーディネータ」の求人です。
日本で一番求職者と企業を抱えているIndeedが自分たちで人材紹介をやったら、間違いなく圧倒的な売上を作れるのは想像しやすいと思います。同様に、転職領域の圧倒的なプラットフォーマーであるビズリーチも、「人材紹介コンサルタント」を募集しています。
これらのプラットフォームから集客している人材会社は非常に多いです。UZUZはIndeedは使っていませんが、ビズリーチは集客に活用しています。
しかし、Indeedやビズリーチの立場になったとしたら「自分たちで紹介した方が儲かるのに、他社のエージェントにわざわざ送客する?」「そもそも求職者のユーザー体験として、エージェントからよりも直接採用企業と繋がれた方が良いのでは?」といった考えに帰結するので、今後「エージェントはプラットフォームを使えなくする」という流れは避けられなくなると思います。
これらの流れを踏まえると、これからの未来、“単なる人材紹介会社”は残念ながら淘汰されていくと思います。そこで、淘汰されてしまうであろう人材紹介会社の例をいくつか見てみましょう。
まず最初に淘汰されていくのは、他社プラットフォームに依存し集客しているエージェントです。プラットフォーム側で人材紹介事業が立ち上がったタイミングで、集客目的で使っているエージェントは機能が制限されたり、より高いお金を払わないと使えなくなり収益性が悪化していきます。
UZUZではそんな状況でも生き残れるよう、3年前から自らがプラットフォームとなる「キャリエモン」に投資をして育ててきました。まだまだプラットフォームと言えるほど伸びてはいませんが、ここからさらに成長させていくことで、UZUZグループの成長を支えるキードライバーにしていくつもりです。
「求人だけのマッチング」をしている人材紹介会社も、今後生き延びるのは難しいかもしれません。なぜなら、AIの発達により人がマッチングするよりもAIの方が早く、精度が高いマッチングができるようになっているから。
そのため、スキルや経験から求人のマッチングを行う就職サポートは、人が介入する度合いがどんどん下がっていくと予想しています。職歴がしっかりある人ほどキャリアと自分を結びつけることができるため、AIに複数パターンとメリット・デメリットを提示してもらえば、自分で自分にフィットした選択肢を選べるようになるはずです。
「それならUZUZはどうなるの……?」と思った方もいるかもしれませんが、私はUZUZは「淘汰されない人材紹介会社」になれると思っています。なぜなら、UZUZがサポートしている就業経験がない、または浅い若手は「求人マッチング」などのサービス対象ではないからです。(もちろん、淘汰されないための準備を進めたり、様々な構想を練っているという前提もあります)
彼らは過去の職歴などのデータからマッチングすることが難しいですし、若いからこそ様々なキャリアへの挑戦機会があるので、機械的なマッチングの難易度が高いです。また、仕事の経験がない(少ない)ため、自分の人生とキャリアを結びつける難易度が高く、キャリアアドバイザーが介在する余地があります。
人材紹介をやっていると「紹介単価が高い“経験者”の方が良さそうだ」と思うかもしれません。でも私は逆に、就業経験がなかったり浅かったりする若者への価値提供を深掘りする方が未来に繋がると考えています。
ここで鍵となるのが「人材紹介だけに留まらない価値提供をする」ことです。人材紹介だけに留まらない価値提供をするためには、まずは人材紹介の価値をより深めていくことが大切です。求職者の過去・現在・未来についてしっかりとヒアリングし、相手のことを深く理解するからこそ「求職者にとって本当に最適な提案」ができるようになっていきます。
「人材紹介だけに留まらない価値提供」に関しては、一部皆さんもご存知かとは思いますが、現在以下の事業を進めて(考えて)います。
グローバル事業が今後さらに進めば、海外就職を希望する方から登録があった場合、仮に職務経験や語学力が不足していてもこんな提案ができるようになります。
1.海外就職のために必要な英語力は、この留学サービスに2ヶ月通えば身につきますよ
2.そこで英語力を身につけた後は、現地のこんな求人があります
3.そこで2年経験を積めば、夢であるアメリカで〜〜へ転職をして、夢を実現できます
今のUZUZでは、「希望に沿った求人紹介が難しいですが、まずはこの求人で経験を積んでから転職しましょう」と提案していますが、より求職者の夢の実現に沿った提案ができるようになるはずです。
現在は事情がありストップしているグローバル事業ですが、挑戦できるタイミングがあればまた検討していくつもりです。
2025年5月1日にグループ会社として就労移行支援事業所「UZUZ Plus」を立ち上げました。まもなく本格的にスタートできる見込みです。
就労移行支援事業所は、国からの補助を受け、障害のある方や難病の方の就職・復職(リワーク)を支援するサービスです。
UZUZに登録してくれる求職者の方の中には、前職で無理をしてしまったことで精神的に病んでしまい、すぐには働けない状態の方もいます。今までは、まだ働くことが難しい方には「まずはゆっくり休んで、働ける状態になってからまたご連絡ください!無理に今働いてしまうと、体調が悪化してしまうかもしれないので……」と提案をしていました。
しかし求職者の方にも生活があり、収入面なども考えると「できることなら働きたい」と不安になっている方も多くいるはずです。そこで、UZUZが今まで培ってきた「キャリア支援力」と、ウズウズカレッジにある「就職に直結する学習コンテンツ」を組み込んだ“就労移行支援事業所”を作っています。
体調面を整えつつ、就労移行支援事業所に通うことで金銭的な不安を解消しつつ、就職に直結するスキルも身につけていただけるようにしていきます。
UZUZの就活生は「ITエンジニア」として就職する人が多いです。そこで、エンジニアで就職が決まった人に、「ウズウズカレッジ」を使ってもらうことで、就職後の活躍可能性を高めてもらおうと考えています。
インフラエンジニアで就職が決まった人が、入社前にCCNAやLinucを取得した上で入社できれば、採用企業からも高く評価され、将来性の高い案件に配属される可能性がグッと上がるでしょう。
他にも「引っ越し支援」や「投資の支援」を考えています。
就職を機に引っ越しをする求職者は多くいますが「東京に引っ越すのは不安だな」「正直よくわからない……」と感じる人も多くいるはずです。そのような悩みを解消すべく、信頼できて金銭的な不安があまりない不動産仲介会社と提携し、求職者に繋ぐことで、就職までの不安を減らしてあげることも1つの価値提供になると思っています。
また、他にも将来的なことを考えると「未来のための資産を築く」ことも若者にとって大切です。しかしよく分からないままに適当なFPに相談したことで、保険会社とFPだけが儲かる、必要性の低い保険に入らされ、無駄なお金を払い続けてしまう人も数多くいます。
投資は若いうちに取り組むからこそ、複利の効果で価値が最大化していきます。一方で若いうちは収入が低いので、しっかりと自分にフィットした金融商品を選ぶ重要性が高いです。つまりここでそれぞれの若者の状況に合わせた提案を行ってくれるサービスと提携し、就職後に繋げられれば、価値提供の幅はさらに広がるはずです。
このように「人材紹介サービス」の品質を高めつつも、「求人」以外のその人にあった幅広いソリューションも提供できれば、若者に徹底的に寄り添った「UZUZだからこそ」のサービスに進化していけると思います。
これからもUZUZは、最高の人材紹介サービスを提供したうえで、人材紹介だけに留まらない最高の価値提供ができる組織に進化していきます!